治ることが困難な病気になったとき、高齢で動けなくなったとき、家で過ごしたいと希望する人は多いのですが、現時点では日本で亡くなる方の80%以上が病院、診療所で亡くなっています。住み慣れた自分の家(その他の施設なども含まれる)において、緩和ケア(ホスピスケア)を受けることができるシステムを「在宅緩和ケア」あるいは「在宅ホスピス」などと呼び、在宅ケアと緩和ケア(ホスピスケア)の二つの言葉から成り立っています。
それは、その両方の要件を満たすことが条件で、家にいても痛みなどの症状に悩まされることがなく、感謝やその家族のQOL(生活の質、生命の質)が計られるためのチームケアです。症状にもよりますが、患者さんが過ごしたいと希望する場所を選択できることが大事であると考えております。
道央地区在宅緩和ケア・ネットワークの取り組み
従来、道央地域(千歳、恵庭、北広島)において、患者さんが家で過ごしたいと希望したとき、痛みなどのない状態で安心して家で過ごすためのシステムが整えられていませんでした。
私たちはこのような状況を改善しようと、2011年に「道央地区在宅緩和ケア・ネットワーク」を結成しました。
このネットワークには、この地域の基幹病院、ホスピス、診療所、訪問看護ステーションなどが参加しています。
私たちの目標は「一般病院」、「緩和ケア病棟(ホスピス)」そして「自宅」のどこにいても24時間いつでも継続して、緩和ケア(ホスピスケア)が受けられるような地域作りです。